小児鍼(しょうにしん・しょうにはり)は、日本で生まれた、刺さない皮膚刺激による治療法です。安心・安全・心地よい治療です。
乾布摩擦をすると風邪をひきにくい体を作ると、聞いたことがあるでしょう。
人間には、ツボがあり、内臓の弱りや、体の状態はツボに現れます。赤ちゃんでも、ツボはあります。
その反応を診ながら、刺さずに、ツボを刺激することにより、皮膚に現れている反応を取り去ることに、体の中の状態を整えます。
乾布摩擦は、全身をこすって刺激しますが、小児鍼は、鍼灸師が、反応を診て、お子様に合った、適切な刺激を与えます。
かさかさの皮膚、じとっと湿った皮膚の状態は、健康な状態ではありません。
健康になると、肌が艶がでて、きめもそろってきます。
夜泣き
子供の夜泣きにより、親の睡眠不足、肩こり、頭痛を発し、精神的にまいってしまって、育児ノイローゼになる事もあります。
親のイライラは、子供を不安定にし、ますます、夜泣きがひどくなり、親子共々疲れ果ててしまう。
小児鍼をすることで、子供がリラックスでき、改善に導きます。
子供が穏やかだと、母も笑顔でいられます。
お母さんがにこにこしていると、子供も落ち着いてきます。
ぜんそく 風邪をひきやすい
これらのお子さんは、比較的、色白で、乾燥に弱い傾向があります。
秋からの季節に症状が出やすいです。
東洋医学的には、肺に問題があり、背中の肺の後ろが、毛深かったり、湿気ていたり、ざらざらしていることもあります。
その状態を、いい肌にしていくのが、小児鍼です。
じっとできる子供さんには、お灸で温める治療も効果的です。
肩こり
小学生のお子さんの肩を触ると、大人同様、肩が凝っている子が多いです。
肩こり、腰痛を訴える子もいます。
勉強や、ゲームで目を使いすぎているのも、一因でしょう。
お子さんの皮膚の緊張を取るように、小児鍼をします。
小学生のお子さんは、お灸もしますが、怖がるお子さんには、説明をして、安心して、受けてもらえるように工夫しています。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎のお子さんは、治療回数が必要だと思ってください。
体質改善を行うのに、期間が必要なのです。少なくとも、3か月はかかると思っていただきたいのです。
アトピー性皮膚炎は、炎症です。
湿熱が、皮膚だけでなく、体の中にも熱を持っています。
それを出し切るまで、少し症状がよくなっても、治療をやめないで、来ていただく事が、体質改善につながります。
小学生で、動かずにじっとしていられるようになれば、アトピーの箇所に、お灸をさせてもらいます。じくじくしていても、気にせずお越しください。
※治療期間:約1ヶ月
※治療期間:約1ヶ月
夜尿症
5才以上で、1日1回以上おねしょがある場合、鍼灸をおすすめします。
原因は、冷え、膀胱の機能が完成していない、ストレスなど様々です。
大きなイベントがある時だけ、おねしょをする子もいます。
小学生では、自然学校、林間学校などがあるので、それまでに、来院される方も多いです。
ご家庭でのアドバイスなども、させていただきます。
東洋医学的に診ると、腎体質や、肺体質のツボを使います。
(腎臓や、肺の臓器という考え方より、腎なら、水関係全体、肺なら、呼吸器全般の働きという考え方です。)
刺さない鍼での刺激と、腰、おなかをお灸で温める施術を行います。
発達障害
発達障害は、近年、世間でも認知されてきており、様々な、対応法、治療法や、原因について、専門的な書物も出版されています。
私は、発達障害は、病気ではなく、個性の延長、それが生きづらくなった時に障害と名前を変えるのだと思っています。
障害を治療、矯正するのではなく、周りが違いを認められれば、おおきな問題ではない事もあると思います。
しかしながら、今の、集団生活や、学校生活、それ以外の団体において、ストレスが子供の生きづらさに輪をかけ、より一層、こだわりや、パニックを起こしているように思います。
怠けていると誤解を受けたり、お子さんご自身も、人と違う事に対して、自己否定から、鬱などの精神的症状や、非行に走ってしまう事もあるので、それを避けるためにも、専門家の診断、アドバイスが必要と思います。
発達障害のお子さんを診されていただくと、目に特徴があり、眉間に緊張、青筋が出ている子もいます。
全体的に、緊張している子が多いです。
これは、肝体質(東洋医学でいう、五行論。肝・心・脾・肺・腎に照らしても診方です。
肝臓の臓器が悪いという事ではありません)夜泣き、肝虫、なども、体質が似ています。
お母さんの不安、イライラを敏感に感じ取るデリケートなお子様が多いです。
自閉症スペクトラムのお子様の中には、触られる事を嫌がるお子様もいらっしゃいますので、無理強いはせず、背中の緊張を取り、頭も、ローラー鍼という鍼で、コロコロ刺激します。
肌に艶が出ると、治療としては、いい傾向です。
お薬を飲むのは、慎重に慎重を重ねる必要があると思います。
近年、ADHDに処方されている、コンサータは、2007年より販売されています。
まだ、10数年しか経っていないのです。
飲み始めた子供が大人になった症例が少ないと言えます。
できる事なら、薬に頼りたくない。それが、親としての願いだと思います。ぜひ、小児鍼を試していただきたいのです。
(当院では、薬についても、指示、アドバイスは、出来ません。また、薬物療法を否定している訳ではございません)
起立性調節障害
10才~の小・中学生の約10%が罹患すると言われています。特に、女子に多いです。
起立性調節障害は、専門家でないと、他の病気と間違い、治療を誤ってしまう事があるので、専門家にかかりましょう。
【起立性調整障害の特徴】
- 10才から
- 春先や夏休み明けに症状がひどくなる
- 学校の成績が下がる
- 苛立ちやすい
- 寝つきが悪い
【間違われやすい病気】
- うつ
- 鉄欠乏性貧血
- 脳脊髄液減少症
- 甲状腺機能低下症、亢進症
- 小児慢性疲労症候群
鍼灸には、自律神経を整える作用があります。
また、頭痛、めまい、などの、症状を軽減させる事も可能です。
特に、女子は、体が完成途中であり、生理で、血液が、減ることも一因ではないかと、私は考えています。
お子さんの、心に寄り添う事が出来たらと願っております。
中学生のお子さんは、保護者の方は、待合室で待っていただいても、ご本人様お一人で治療に通われても、結構です。初診時は、必ず保護者の方がご同伴お願いします。
お子さんとお二人で、治療させていただいた際、親には話せない事も、話してくれることもあります。