鍼治療を受けたあと、だるくなることありませんか?
私たちは、それをドーゼオーバーと考えます。
ドーゼオーバーとは、刺激量過多と言って、
適量な刺激を超えた刺激を受けた場合、だるい、眠い、場合によっては、
めまい、たちくらみなどの症状が出る事です。
鍼灸以外ではあまり使わない言葉かもしれません。
あなたは、マッサージや、按摩を受けたあと、
もみ返しが来たりした事はありませんか?
あれも、ドーゼオーバーだと思います。
そして、ドーゼ=刺激量は、
人によって違います。
同じような時間、同じようなマッサージを受けても
すっきりする方もいれば
だるくなる方もいます。
鍼も同じです。
同じくらいの針の数、深さ、などでも
その方の効果は、それぞれ違います。
個人個人にあった、治療量が必要になります。
見誤ると、鍼をして、かえってしんどくなった、という事になります。
私が初めて鍼治療を受けたのは、中学2年生の時です。
針を刺して、そこに電気を通る、パルスという治療を腰に受けたのです。
腰はとても楽になりましたが、帰り道で、胸が悪くなり、吐いてしまったのを思い出します。
それを鍼灸師に伝えると
「初めてで、体がびっくりしたのかな、今日は、電気は通さず、刺すだけにしておこう」と言われました。
今になって、ドーゼオーバーだったと思います。その先生は、中学生の私に分かる言い方で伝えてくれたと思います。
患者さんでも、その日、だるいですが、次の日は楽ですとか、
次の日の朝、だるいですと言われる方がいます。
多少のだるさは、体がリラックスして、筋肉がゆるみ、よい状態なのか、
ドーゼオーバーなのか、見極めはむつかしいです。
そのために、毎回、問診を大切にして、施術にあたっています。
もし、あなたが、鍼をしたあと、だるいなど気になりましたら、
ぜひ、伝えてください。
適切な量の刺激が一番、治療効果が出ます。