当院では、鍼を刺す場合と、
刺さない場合があります。
鍼は刺すものと思っていませんか?
私も、13年前まではそう思っていました。
刺さない鍼という考えさえありませんでした。
体感したのは、13年前、知人に勧められた鍼灸院でのことです。
原因はわからんけど、なんか最近しんどいという私に、
あそこの鍼灸院はなんにでも効くから行ってみたら?と言われたのです。
その鍼灸院は、経絡治療という方法で、
鍼を当てるだけ、接触して素早く離すという鍼の方法でした。
専門用語では、刺さない鍼は接触鍼(せっしょくしん)と言います。
刺す鍼のことは、刺入鍼(しにゅうしん)と言います。
接触鍼は、気を動かし、刺す鍼は、血を動かすと言われます。
私の行う方法も、接触鍼です。
まず、患者さんの脈、お腹の状態、お聞きした症状から、
その日のその方の体質改善に一番いいツボを選びます。
そのツボには、流れがあり、上下どちらから、接触鍼を行うか、
決定し、その手技を行い、
脈、お腹、症状などで、よくなったかを確認します。
鍼をしたのち、脈、お腹を診るのは、その鍼がよかったか、の確認です。
簡単に言うと、気を足しているのです。
何か、不調のある方は、気が足りていないか、乱れているか、滞っているか、なので、
それを見極め、気を整えます。
気を動かすとか、気を整えるとか、
ちょっと怪しく思われるかもしれません
しかし、誰でも、気が乱れたり、気が上がったり、下がったりした経験はあるでしょう。
腹がたったら、気が昇っていくのを感じるかもしれません。
朝から、なんとなく、気分がおちてる日もあるかもしれません。
それは、やはり、気の病(私たちは気の変動)と言い、
それをほっておくと、本当の病気になるので、
未病のうちに、やっつけようと思います。
小さな、気の変動でしたら、ご自分で、対処できるかもしれません。
しかし、自分では気づかない気の変動を、経絡治療家は、見逃さないように、
細かく観察し、整えています。
刺さない鍼は、刺すのが怖いという方にも効果を発揮します。
なんとなく、気になる症状がある方は、ご相談ください。