患者様の中には、すごく鍼の反応が顕著な方がいらっしゃいます。
鍼灸師の間では、「敏感な人」と呼んでいます。
鍼をする前、ツボを触れるだけで、体が反応するのです。
よいツボに触れると、呼吸が深くなったり、肩が緩んだり、違ったツボに触れると、肌が汗ばんだり、呼吸が浅くなったりします。
私は、そのわずかな変化を見つけ、ツボを決定します。
「敏感な人」は、「先生、なんとなく、肩がはってきたような気がする」とか、よい時は、「暖かい感じがする」と言葉にしてくれます。
刺さない鍼で、これほどの変化を出せるのは、鍼が気の調整をしているからです。
「気」を感じることができる人が、世の中には、います。全く感じない人もいます。
私自身、「敏感な人」です。
鍼灸専門学校に通っていた頃、実習の後、だるく、しんどくなる事がよくありました。
私が、当初通っていた鍼灸院の院長は、
「下手な人に刺されたら、気がもれるから、気をつけなさい。あなたは、敏感だから。」と、アドバイスを受けました。
しかし、専門学校の教師の中では、それを理解してくれる方は、ほぼいませんでした。
彼らは、「敏感でない人」だったのでしょう。
もし、あなたが、鍼を受けたあと、しんどかったり、だるくて、辛い状態になるのでしたら、その鍼は、あなたの気をもらしているのかもしれません。
鍼灸は、どれも同じでは、ありません。
病院の治療がどこも、同じでは、ないように、鍼灸は、さまざまな手法があります。
あなたが少しでも、人より敏感だと思うなら、「敏感な人」に対応できる鍼灸師の治療を受けてください。