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2024.10.09鍼灸

【東洋医学の世界】脾の働き

患者さんで不正出血がある、また、別の方は生理が2週間も続いているという方がいます。

東洋医学的見解で判断すると、それは脾の働きが悪いのではないかと考えます。

今日は少し専門的なお話です。

 

東洋医学のお勉強

 

 

東洋医学では五行論という理論があります。

今現れている現象は五臓が影響しているという考えです。

五臓とは、肝・心・脾・肺・腎です。

これは臓器の働きとはちょっと違います。例えば、肝の働きというのは、肝臓の臓器が悪いのではなく、肝という流れというか一連の活動という事になります。肝が虚しているという言い方をしますが、肝臓の数値が悪いとか肝臓の病気があるという意味ではありません。

 

それぞれの五臓には、働きがあります。

五行論 相関図

 

 

脾の働き

 

脾には、昇清作用というものがあります。

脾の作用には、消化ですが、消化した栄養や気を上に持っていく作用、そして、内臓下垂を防ぐ作用があります。

 

さらに、統血作用があります。これは血をとどめておく働きです。これが弱ると、最初の患者さんのように、不正出血、生理が止まらないという症状がでます。さらに、鼻血や、歯ぐきから血が出る、血便などもこの働きが悪くなったことを疑います。

 

脾の働きが弱ると、出る症状は以下です。

 

体がだるい。

便秘

下痢

太れない

むくみ

食後眠い

寝ても朝だるい

胸やけ

 

 

当院の施術

 

脾の症状がある方には、まず体質改善として足の太陰脾経の太白というツボに鍼を当てて施術します。

左右どちらを使うかは患者さんの体質によって決めます。女性の方は右を使う事が多いです。それは、陰陽に合わせると、女性は陰なので、右も陰だからです。しかし、必ずしもと言うわけではありません。

 

その後、手の厥陰心包経の大陵(だいりょう)に鍼をすることもありますが、半々くらいです。

 

そして、胃腸を整える意味で、足の三里などに鍼かお灸をします。使うツボは2~3カ所です。

 

その後、全身でコリや冷えなどがあれば、鍼、お灸をします。

 

脾が弱っている方は最近増えています。なぜなら夏に冷たい物を飲んだり食べたりして、胃腸が弱っているからです。消化の良い物を食べ、よく寝て、思い煩うことなく、過ごしましょう。もし気になる症状がありましたら、ぜひご相談ください。

 

079-431-9345

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